2000年公開。イギリス映画
出演:ジェイミー・ベル、ジュリー・ウォルターズ、ジェイミー・ドレイブン
アダム・クーパーの見事な跳躍。このシーンを撮りたいがために作った映画ではないかと思うほど、感動のラストシーン。
1980年代。イギリスの炭鉱の町。親も炭鉱夫なら、息子も炭鉱夫という素朴な町で、男の子だからとボクシングを習わされていたビリーは、同じ場所で行われるようになったバレエのレッスンを見て、バレエ・ダンサーになりたいという夢を持つようになる。
閉鎖的な街、また閉鎖的な考え方の中で生きてきた父親や兄は、”女がするはずのバレエ”にビリーが引かれる理由も分からず、家族内でいさかいが起こるが、夢をかなえてやりたいと思うのが父親。ストライキ破りをした父親に悲哀を感じます。
全体的に流れるのは、素朴さ。エリオットとバレエの先生ミセス・ウィルキンソンさんとの交流や、その娘デビーとの会話。さらに親友でゲイに目覚めているマイケルとの関係も微笑ましい。これは、炭鉱という町が舞台のせいか、やはり監督の手腕でしょうか?
監督は、これが長編映画デビューのイギリス人監督スティーブン・ダルドリー。リトルダンサーを含め、その後の2作品「めぐりあう時間たち」「愛を読むひと」と続けて、アカデミー監督賞にノミネートされています。
主演のジェイミー・ベルは、この作品で英国アカデミー賞主演男優賞を受賞。演技派としてハリウッドにも進出していて「ジャンパー」「ジェーン・エア」「崖っぷちの男」などにも出演! 今後の活躍も楽しみです!